こちらでは全国通訳案内士に関連する観光庁研修と登録研修機関研修について解説します。
登録機関研修は2020年から始まった新しい研修で全国通訳案内士資格の更新に関わります。
観光庁研修はすでに終了した2017~2019に実施された研修で、もう受けることはできません。
この2つの研修の違いがいまいちわからず、
「この前研修受けたばっかりだけど、あれじゃだめなの?」
と思ってる方も多いと思いますのでここで解説したいと思います。
観光庁研修について
2018年1月4日の法改正により全国通訳案内士の試験「通訳案内の実務」が加わりました。
この改正以前に試験に合格された方は「通訳案内の実務」に関しての科目のテストを受けていません。
ですのでその差分を研修で補おうということで2017年~2019年にわたりいわゆる「観光庁研修」というのが実施されました。
こちらの研修はすでに終了しており、新たに実施される予定はありません。よくわからずにこの研修を受講しそこなった方もいると思います。
実際私の周りにもいます。
では受けそこなった方はどうなってしまうのでしょうか?
現状、特に受講し忘れてもペナルティーは無いようです。
終わってしまったものは仕方ありません。
ただ今後は更新研修などを受け忘れると資格取り消しや、取り直しなどという結果になってしまうかもしれませんので情報収集は怠らないようにしましょう。
こういう情報もガイド団体に所属していれば何度もリマインドしてもらえますが、所属していないとなかなか情報ははいってきませんよね。
通訳案内研修(登録研修機関研修)はいつまでに受ける?
そして改正法の元、全国通訳案内士の資格は5年ごとの更新が必要になりました。
この更新のためには通訳案内研修(登録研修機関研修)の受講が必須です。
制度が始まった頃には登録研修機関研修という長い名前でしたが現在は通訳案内研修と呼ばれています。
観光庁の書類などでも登録研修機関研修と書かれているものもありますが、通訳案内研修と同じものです。
新規に全国通訳案内士資格に合格し2018年1月4日以降に登録した日から5年以内に受講すればいいのですが、
2018年1月3日以前に登録した方は1月4日の法改正施行から5年以内に受講することが必要です。
つまり2023年の1月3日までに研修を受ける必要があります。
通訳案内研修の有効期限は5年間
登録更新の有効期限は受講した日が起算日になります。はやく受講することもできますが、受講日から5年間が次の有効期限になりますので、なるべく有効期限ぎりぎりに更新していった方が良いでしょう。
既存のガイドさんでしたら2023年の1月3日が1回目の受講期限です。
新年早々に研修をやる機関もないでしょうから、実質2022年中に研修を受けておくことが必要になります。
またギリギリになると研修の定員もオーバーするでしょうから、2022年の早めの段階で予約しておくといいと思います。
通訳案内研修を修了したら
研修の終わりには確認テストがあります。
これに合格しないと修了証が貰えませんが、講義の内容を聞いていれば落ちるようなものでもありませんので心配しなくていいと思います。
修了証が無事発行されれば観光庁には登録機関から通知が行きます。
そして観光庁の方でも「通訳案内士登録情報検索サービス」に入力をし受講歴が更新されます。
通訳案内士登録証自体の更新発行はありませんので、相変わらず写真は若いままです(笑)
通訳案内研修の内容と価格
研修の内容については必須科目と自由科目がありますので、基本的に各登録機関とも同じような内容の研修になりますが、少し特色が出るかもしれません。
また価格は自由設定ですので、ご自身が加入しているガイド団体が無ければ、色々と見比べてみてはいかがでしょうか。
またこの研修は通訳案内士の知識更新のための研修ではありますが、通訳案内士資格を有していない一般の方も受けることは可能です。興味のある方は是非覗いてみてください。
通訳案内研修(登録研修機関研修)を受けないとどうなる?
研修を受講しない場合資格が取り消される可能性があります。
全国通訳案内士が登録研修機関研修を受講しない場合、都道府県は当該通訳案内士の登録を取消すことができます。(取消しから2年間は、再登録することができません。
通訳ガイド制度 | 国際観光 | 政策について | 観光庁 (mlit.go.jp)
まだ始まったばかりの施策で実際に取り消しになった方を見ていませんので、どうなるのかはわかりませんが、取消第一号にはなりたくないですよね。
通訳案内研修登録研修機関について
現在JGA、JFG、GICSS、IJCEEを始めとした9つのガイド団体や学校、企業などが登録しています。
最新情報は観光庁ホームページをご確認ください。