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【2021年度】全国通訳案内士試験の概要 日程や受験科目は?

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全国通訳案内士になるには全国通訳案内士試験という国家試験に合格しなければなりません。

こちらでは2007年度合格の現役全国通訳案内士の私が全国通訳案内士試験の概要についてお話します。

こちらを読めば全国通訳案内士試験のがどういうものかお判りいただけると思います。

※2021年6月14日にガイドラインが公開になりました。

※2021年5月19日に試験日程の予定だけ発表になりました。

全国通訳案内士試験の概要

全国通訳案内士試験は毎年一度JNTO(日本政府観光局)により行われます。

管轄は国土交通省のもとの観光庁です。

例年8月に行われる1次の筆記試験と12月に行われる2次の面接試験で合否が判定されます。

試験概要は例年4月に発表になりますが、2020年はコロナ禍のため5月下旬までずれ込みました。今年も状況を見ながらずれ込むかもしれません。

2021年は6月14日にガイドライン発表ですが、詳細な実施要項は7月まで発表が無いようです。

全国通訳案内士試験の日程 ガイド試験はいつ?年何回?

毎年合格率は変動します。オリンピックに向けてガイド増やそうと一時期は20%近くになったこともありますが、現在はまた10%以下で推移している難関試験です。

全国通訳案内士試験は一年に一回しか実施されません。

2021年の実施予定は以下の通りです

2021年度全国通訳案内士試験実施予定

◇官報公示    : 2021年7月14日
◇施行要領公開  : 2021年7月14日
◇願書受付    : 2021年 7月19日(月) ~ 8 月18日(水)
◇筆記試験    : 2021年 9月26 日(日)
◇筆記試験合格発表: 2021年 11 月11日(木)
◇口述試験          : 2021年 12月12日(日)
◇最終合格発表  : 2022年 2 月4日(金)

試験要項が7月14日に発表になりました。

※コロナ禍でかつオリパラ期間と重なるので1次試験が通常より1カ月遅いです。また申し込み方法がオンラインのみになりましたので願書配布はありません。

2021 年度 全国通訳案内士試験 施行要項

ちなみに通常毎年の試験日程はこのような日程で行われます。

こちらは2020年のものですが参考にしてください。

◇願書配付・受付:    2020年 6月 1日 (月) ~ 6月 24日(水)
◇筆記試験:      2020年 8月16日(日)
◇筆記試験合格発表:    2020年 11月 5日(木)
◇口述試験:            2020年 12月13日(日)
◇最終合格発表:          2021年 2月 5日(金)

このように通常は一次試験は8月二次試験は12月に行われています。

2021年度変更点まとめ

一次試験実施が9月26日(日)予定

一次試験の試験時間大幅短縮

英語以外の言語もマークシート方式に

二次試験以降のスケジュールはほぼ例年通り

紙ベースの願書は廃止で出願がオンラインのみとなった

受験票や合格は発表はオフィシャルHPのマイページから確認できる

科目免除については変更なし

2021年度から実施の大学入学共通テストでの科目免除は行わない

※大学入試センター試験の日本史で日本史免除、現代社会で一般常識免除は5年以内であれば有効

2021年度全国通訳案内士試験のガイドライン(www.jnto.go.jp)

全国通訳案内士試験受験料

11700円

※2ヶ国語受験は23400円

今年よりクレジットカードとコンビニエンスストアでの支払いのみとなりましたので、受験料の他に数百円の手数料がかかります。

全国通訳案内士試験受験地

一次

東京、大阪、福岡、札幌、沖縄

※2021年度は海外と仙台、名古屋、広島の実施はありません。

二次

東京(英、中、韓のみ大阪もあり)

※2021年度は福岡の実施はありません。

全国通訳案内士試験出願方法

インターネットのみ

2021年度からオンラインベースでの出願のみとなりました。

全国通訳案内士試験の難易度と合格率

全国通訳案内士試験の難易度は高いです。

2020年度の全言語平均の合格率は9.6%です。

政府のガイド数を増やそうという政策で合格率が20%ほどになった時期もありましたが、ここ数年はまた10%以下で落ち着いています。

全国通訳案内士試験は観光ガイドになるための試験ですが、語学系の試験で唯一の国家試験です。

そのため、語学力を証明するために受験する人も多数います。

全国通訳案内士試験が難しいのは語学力+日本に関する知識を試されるというところで

外国語運用能力

日本史、日本地理などの日本に関する知識

をバランスよく備えていなければいけないところです。

外国語運用能力は頑張ればすぐに上がるものでもありません。語学力は暗記だけではダメで使いこなさないといけないのでアウトプットが自然にできるようになるまで時間がかかりますし独学では難しいです。

みなさん留学する、お仕事で外国語を使う、スクールに通うなどして語学力を磨いています。

一方で語学力がある帰国子女やネイティブスピーカーの方などにとっては日本史や日本地理が難しいです。

語学力も日本の知識も無い人が目指せば10年以上かかるかもしれません。

しかし通訳が出来るぐらいの高い語学力があり、日本で高校を卒業(日本史や日本地理を勉強)していれば、1年でも合格可能です。

学習スタート時のレベルがどの程度かにもよって合格までの道のりが大きく異なるのもこの資格の特長です。

全国通訳案内士試験一次試験の内容

一次試験
  • 語学筆記試験 90分 マークシート
  •     
  • 日本地理 30分 マークシート
  • 日本史 30分 マークシート
  • 一般常識 20分 マークシート
  •     
  • 通訳案内の実務筆記試験 20分 マークシート

まずは筆記テストで受験言語の読み書きの能力、日本に関する幅広い知識が試されます。

合格点の目安は語学、歴史、地理が各70点、一般常識と実務が各30点です

これに通過した人だけが2次試験を受けることができます。

2020年度のテストでは一次合格率は18%でした。

語学の筆記試験は現況、英、中、韓はマークシートその他の言語は記述式を取っていると思いますが、毎年少しずつ変わりますので、どちらが来ても焦らないようにしてください。

日本史は基本的に高校の日本史の教科書をきちんとやれば大丈夫です。その際に文化財などの写真もしっかり頭に入れておくようにしましょう。

日本地理は日本地図をみながら日本の地形や国立公園、観光地の位置などをしっかり覚えます。また、各地域の特産品、祭りなども一緒に覚えます。

一般常識は一番対策しにくいのですが、日本の政治、経済だけではなく、文学、映画、漫画などから出題されることもあります。話題になったことは一通り目を通しておきましょう。

通訳案内の実務は旅程管理や安全に関する知識を問われます。観光庁研修という研修が以前行われました。この観光庁研修テキストが出題範囲となっています。

全国通訳案内士試験一次試験の時間割が大幅変更に

今年から全体的な試験時間が大幅に短縮されています。これもコロナ対策の一環でしょうか?

2020年と2021年を比較すると以下のようになります。

全国通訳案内士試験一次試験の2021年の時間割変更

外国語筆記試験120分→90分

日本地理40分→30分

日本歴史40分→30分

一般常識20分→変更なし

かなり大きな変更です。

これに伴い難易度も下がり時間内に解き終わるようになっていればいいですが、今まで通りで時間だけ短くなっていると困りますね。

こういう変革期には難易度が急に上がったり、下がったりするのでもしかしたら合格のチャンスかもしれません!

全国通訳案内士試験一次試験全言語がマークシートに

昨年までは英語を除いては基本記述式の回答でしたが、

今年からはマークシート方式に変更になりました。

これはかなり大きな変更ですので、いままでライティングで苦労していた人にも合格のチャンスが広がります。

平均点も上がるでしょうが、それに対し70点と言う合格ライン絶対値として維持するのか、それとも平均点に合わせて調整をするのか注目です。

全国通訳案内士試験二次口述試験

二次口述試験
  • 受験言語での面接試験
  • 観光案内のプレゼンテーション
  • 質疑など

この試験では全国通訳案内士試験として十分な外国語運用能力があるか、またふさわしい現場対応能力があるかなどが判定されます。

2020年のテストでは二次合格率は48.7%でした。

1次に通れば2次の合格の可能性は50/50ぐらいです。

一次の総受験者に対する最終合格者の割合はわずか9.6%と狭き門です。

面接は10分程度です。

面接官は2人です。

面接官のうち一人が旅行客の役だと思って話しかけるという形です。

ガイディング、通訳、プレゼンをしたりますが、これも毎年少しずつかわりますので、総合的に準備しましょう。

評価項目として公表されているのは

・プレゼンテーション
・コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)
・文法及び語彙
・発音及び発声
・ホスピタリティ(全国通訳案内士としての適切な受け答え等)

これでおおむね7割の点数を得られると合格となります。

全国通訳案内士試験科目免除

以前は全ての科目を一度で全部合格しなけらばいけませんでしたが、現在は科目免除制度がありますので、前年に合格した科目や、英検などの資格をもっていることで免除になる科目があります。

既に全国通訳案内士の資格をもっているかたが別の言語を受験する場合は語学以外の科目が免除になります。

また昨年のテストで合格した科目は翌年も免除となります。

科目合格での免除は翌年だけ有効なのに対し公的資格での免除は期限無く(一部例外あり)有効です。

英語であれば英検1級、TOEIC900点(2年のみ)で一次の語学筆記試験が免除となります。

また歴史検定1級、2級で日本史免除

旅行業取り扱い管理者(主任者)で日本地理免除

などがあります。

全国通訳案内士試験の過去問は入手可能?

資格試験の学習には過去問は有効です。それは通訳案内士試験でも同じです。

JNTOでは筆記試験の過去問を公表しています。最近は出典元への配慮から特に語学の試験は黒塗りになっているところが多いです。邦文試験に関しては黒塗りは一部です。是非参考にして学習の目安にしてください。

筆記試験過去問題(一部)|全国通訳案内士試験|日本政府観光局(JNTO)

試験問題の持ち帰りは基本的には可能ですので、何回か受験していれば自分で過去問収集は可能です。

※ここ数年試験問題の持ち帰りは不可でしたが、また2021年から持ち帰りできるようになりました。

一部の受験対策校では問題を収集し参照できるようにしています。

現状完全な問題を見るのはこういったものに頼るしかありませんので、自己責任で参照してください。

英検1級や通訳ガイド(通訳案内士)試験に関する情報 (cel-eigo.com)

参照していただくと分かるのですが、過去問の傾向は良く変わります。

これは政府の方針で難易度が変わるのもありますし、試験で試される内容が変わるの理由です。

以前の試験ではあまり観光業とは関係ないマニアックな問題が多数出ていました。ガイドではなく各分野の専門家に試験問題の作成を依頼しているためと思います。

それが近年はよりガイドに必要な知識を試そうということで、実際によくガイドをする場所の歴史や地理が写真入りで問われるようになりました。

また試験を実施している事務局も入札ベースですので定期的に変わります。2021年からも新しい業者です。そうすると多少なりとも影響はあるのかなと思います。

いずれにせよ観光庁の出している指針からは大きく外れませんので、「全国通訳案内士試験ガイドライン」と「過去問」を参照に勉強してください。

2020年度全国通訳案内士試験|全国通訳案内士試験|日本政府観光局(JNTO)

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