さてコロナの影響をもろに受けて本業が深刻なダメージを受けているフリーランスの方の多いのではないでしょうか。私達インバウンド旅行業関係者はもちろんど真ん中に居ます。皆さん多かれ少なかれアルバイトなり何なりしていると思われます。普段お取引のある旅行会社や旅行関係の派遣会社を通じての事務のお仕事の依頼も増えてはいますが、本業復活には程遠い。そもそもの旅行会社の正社員でさえ希望退職募ったりで立場が危ないですから、なりふり構わずお仕事を取りに行っている感じです。小さい取引先の会社など存在すら危ういかと。オリンピックを機に一気に4人採用した個人経営の旅行会社もあり、心配しています。みんな元気だといいなぁ。
さて昨日は音響のお仕事をされているというフリーランスの方とお話しました。私が普段お世話になって小さな旅行会社で一時的にアルバイトをしに来ていらっしゃいます。その方も普段はコンサートやイベント、テレビの音響のお仕事を下請けでしているとのことでした。
お仕事が激減していて、仕事があっても正社員で賄えてしまうので、下請けのフリーランスまで仕事が回って来ないし、人員が減ってまず切られるならそこということでした。プラス面白いなと思ったのが自分の業界では正社員とフリーランスの溝が深くて、あまり一緒にご飯食べたりもしないということでした。もちろん現場とか会社にもよるんでしょうが、そういった意味では旅行会社にはそんなに上下関係は無いのかもしれません。
そもそも現場に出ている添乗員や通訳案内士はほとんど派遣やフリーランスの非正規雇用です。そして大きなグループを引き連れて海外に旅行したり、外国人を連れて回る添乗員やガイドはそこそこ個性が強いです(笑)
正社員の人との言い合いも堂々とする人も多いのではないでしょうか。もちろん理不尽な喧嘩を吹っ掛けるようなことをしていたら仕事もらえなくなりますけど。あくまで仕事熱心な範囲です。
そもそも正社員にも3タイプぐらいあるとおもいます。1番目は内勤で入社していて添乗経験があまりないので現場のことがわからないのでむしろ現場の人を信頼しているというタイプ。2つ目は現場叩き上げで、年齢も上がってきたので現場を退いて内勤になるタイプ。3つ目は結構エリートで凄く大きなイベントや団体旅行をこなしていて、数十人の添乗員やガイドを束ねて指揮を出せるタイプ。
1、2の人は現場の味方です。まあ3番目は少し上から目線な人もいますが、それなりに能力や統率力が無いとできませんので聖徳太子のようにマルチタスクをこなせる人も多いです。音響業界で正社員といったらこの立場の人が多いのかもしれないですね。
あとは旅行業で添乗員やガイドというのは一線でお客様に接する役割なので、その発言やフィードバックは軽視できないというのもあります。という感じで正社員、非正規とも協力しながら上手くやっている現場が多いのではないでしょうか。
普段自分のいる業界では当たり前のことが他から見ると、普通じゃないんだなというのは新鮮な感じです。コロナ禍とても大変ですが、普段行かないとこに行ったり、普段合わない人にあったり、普段しない仕事をしたり、色々な出会いやチャレンジを出来るいい機会でもあります。
ちなみにその音響さんは年末は国民的音楽番組でお仕事することになったそうです。一年の締めくくりは最高の現場で終われそうですね!