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【現役ガイドが語る】全国通訳案内士の収入はいくら?年収1000万は可能?

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通訳ガイドの給料はいくらぐらいなの?全国通訳案内士を本気で目指したいけど、食べて行けるか不安という人も多いかと思います。

私がガイドを目指して勉強していた時もインターネットで色々口コミを探しました。

当時は発信している通訳ガイドもほとんどいなかったので、いくら稼げるのかもわかりませんでしたが、新人なかなかチャンスが無く厳しいということだけは分かりました。

それと同時に一部の通訳ガイドではあるけれど、十分に生活できているというのがわかりましたので頑張ることにしました。

今頑張って勉強している、これから頑張りたい方は参考にしてください。

全国通訳案内士の年収はいくらぐらい?

平成26年に観光庁の実施した「通訳案内士の就業実態等について」という調査結果があります。

多くのウエブサイトやブログではこの数字を引用していますので、通訳案内士は儲からないし食べていけない仕事であると結論付ける人が多いと思います。

調査結果はおおむね間違っていないと思いますが、年収がどれぐらいかはかなり個人差があると思います。

私の個人的な見解を添えて解説します。

全国通訳案内士として稼働している人や専業、兼業の割合

まず観光庁の調査結果を見てみましょう。

この当時のガイド約11500人にアンケートを配布して、回答数は約6700件でした。

こちらの円グラフではN=6441となっています。これは有効回答数です。

約3/4が資格は持っているけど未就業です。

1/4(約1600人)が就業していると答えていますが、さらにそうのうち専業なのは1/4しかいません。

やはりなかなか不安定な仕事なので、資格としては取得したけれど活用していないという人もいますし、とりあえず語学力の証明として取得した人、定年後に稼働したいと思っている人などい色々です。

基本的にこの資格に合格する人はそれなりに優秀ですのでサラリーマンをやっていても、平均収入かそれ以上は稼いでいるでしょう。敢えてリスクを冒してフリーランスになるメリットも感じないということだと思います。

全国通訳案内士として稼働している人の年収

Nというのは回答した人数です。

100万円以上稼いでいる人は約1/4しかいません。

さらにその中で400万円を超えている人は4%しかいません。

通訳ガイドの稼働日数

そしてこちらでは稼働日数を示しています。

100日以上稼働しているガイドは6.5%だけです。ガイドとして100日稼働していれば、まあまあ忙しいです。

1~30日というのは週末だけガイドをしてい兼業ガイドさんかなと思います。

また50日以下の方は1~3年目の新人かなと思います。

どのフリーランスの仕事も同じだと思いますが、新人の時期を乗り切れずに辞めてしまう人が多いと思います。

訪日旅行客の推移

訪日外客数・出国日本人数データ|統計・データ|日本政府観光局(JNTO)より当サイトが作成

市場自体は伸びています(いました。2019年までは…)

2021年現在ガイドの数も30,000人程になりました。当然ながら競争も増えました。

ガイド市場自体はそんなに大きくないのですが、東京2020を機にこの業界で儲けようとする企業も増えました。

もしこの業界で起業を考えてる人いたら考え直しましょう。自分でガイドするならまだしも、会社作って人にガイドさせても儲からないから止めたほうがいいです(笑)

多分多くの新興企業は2020年を生き残れていないと思いますが。

全国通訳案内士で年収1000万は可能か?

では全国通訳案内士が年収1000万円稼げる夢のある仕事か見てみましょう。

1日(8~10時間ほど)のツアー日当が20000円~40000円とします。

日当40000円のトップガイドが会社員と同じ230日ぐらい働いてみましょう。

そうすると40000x230=920万円となります。無理すれば1000万にも届きそうですね。

実際は閑散期もありますし、繁忙期には2つ、3つと同じ日程に依頼が重なります。

パズルのように上手く230日はめ込むのは難しいです。

自分の体を動かして稼ぐ仕事ですので、沢山受注して他の人に再委託ということもできません。

そういった物理的な体の制限もありますので、現実をみるとなかなかガイド単体で1000万円を超えるのは不可能ではありませんが厳しいです。

全国通訳案内士で年収1000万を超えるには工夫が必要

全国通訳案内士単体ではなかなか1000万円を超えることは難しいかもしれませんが、ガイドには有能で多才な人も多いですので様々な事業を組み合わせて、年収1000万を確保してる人もいます。

ガイド専業と言うとかっこよく聞こえるかもしれませんが、ツアーを下請けしているだけでは当然年収も頭打ちになります。

しかし通訳案内士はフリーランスで個人事業主でもあります。

どう稼いでいくか?

そこはもう個人のセンスです。

全国通訳案内士の収入は給料か報酬か?

基本出来にガイドの収入パターンは主に3種類あります。

フリーランスで外注として働く場合→報酬

派遣社員として働く→給料

正社員として働く→給料

全国通訳案内士の仕事はほとんどがフリーランスとして外注される仕事です。そうすると報酬として支払われます。

仕事を発注する側としては、毎年どれだけ発生するかわからないツアーのために正社員でガイドを雇いたくはありません。

外注にしておけば、雇用調整もしやすいし、社会保険などを支払わなくていい、そして消費税の納税額が減るというメリットもあります。

しかし昔から旅行業界では添乗員を派遣社員でまかなうという習慣もありますので、単発の派遣社員としてガイドのお仕事をすることも多々あります。

こういったものに関してはお給料で支払いがあります。

派遣社員として働くと、頻度にもよりますが、社会保険に入れる場合もあります。

しかし派遣扱いだと総じて日当がお安くなります。それは派遣会社が色々な管理費を払っているからなので一概に悪い事ではありません。

全国通訳案内士に正社員の仕事は無いのか?

通訳案内士で正社員で働いている人は皆無ではありませんが、ほんの一握りしかいません。

そういった会社では定期的に多くのツアーを抱えていますので、個別にフリーランスに委託して高い日当を払うよりも、月給として正社員を雇ったほうが安いのです。

しかしこのようなコロナ禍のような状態になってしまうと、ツアーが無いのにガイドに払うお給料はもったいないです。このような世界情勢に振り回されるのは旅行業の常ですので通常はガイドは外注にしておきます。

正社員だと通常は一日あたりの日当単価は下がりますが、社会保険を会社が支払ってくれるというメリットがあります。

正社員の場合は高くても年棒400万円ぐらいだと思いますので、フリーランスでそれ以上稼いでいる人にとっては必ずしも正社員という働き方は魅力的ではありません。

正社員のオファーがあった場合は悩むところではあると思いますが、旅行業界を襲う定期的な不安定要素を考えると、多少日当が下がっても正社員のオファーを受けた方がいいかもしれません。

しかしコロナ禍では現在大手旅行会社の正社員も給料カットされてアルバイトをしたり、早期退職を促されているような状況です。このような状況になってしまうと正社員ガイドも結局安泰ではないでしょう。

外資などの場合は気を付けましょう。専属固定給なのに社会保険は自己負担の可能性もあります。

また一つの会社の専属になることのデメリットとしてはツアーに飽きるというのあります。

専属だと自分の会社のツアーしかやりませんので、あまり変化がありません。

例えば、都内のツアーが主な会社の専属になってしまうと、世の中がラグビーワールドカップをやていようが東京オリンピックをやっていようが、毎日毎日浅草に行くことになります。

そういったルーティーンの方が好きな方にはいいかもしれませんが、フリーランスの良いところは柔軟に色々な会社のツアーを受注できることだと思います。

いくつかオファーをもえらえるぐらいになれば、好きなツアーを選ぶこともできるようになります。

通訳ガイドの魅力は収入だけではない

色々な収入のお話をしましたので、厳しいなという印象を持った方も多いかもしれませんね。

でも私は個人的には通訳ガイドの一番の魅力は収入ではないと思っています。

世界各国のからのゲストをおもてなしするという非日常感や、休みを自分でコントロールできるワークライフバランスの取りやすさが最大の魅力だと思っています。

さすがに繁忙期にバカンスに行くのは無謀ですが、それ以外の時期でしたら自分のペースで稼働することが出来ます。

たとえば日当30000円で150日稼働したとしましょう。

収入は450万円です。悪くはないですよね。

そして休日は215日です(笑)

実際は勉強したり事務作業したり営業したり色々ありますので

そんなに遊んでもいられないですが、その気になれば1~2か月旅行することも可能です。

そんなワークライフバランスが取りやすいのが全国通訳案内士の一番の魅力だと思っています。

(コロナ禍のような災害が起こると収入ゼロでそれどころじゃないですが!)

もちろんこのように余裕をもって単価の高いお仕事を効率よく受注できるようになるには、沢山安い仕事もして数年経験を積む必要があります。

また配偶者の方と共働きで、のんびりとお仕事している方も多いので、必ずしも稼ぎたいのに稼げていないということではないと思います。

しかし競争の激しい業界でもありますから

資格を取れば誰にでも平等にチャンスがあるわけではなく、情報やコネがモノを言います

いかにいい仲間を作るかが大事です。

まとめ

全国通訳案内士だけで1000万円を達成するのは厳しい。

しかし個人事業主としての工夫次第では1000万円を超えることも不可能ではない。

しかしガイドにはお金だけではない魅力も沢山あります。

ワークライフバランスのとりやすい仕事です。

気になる方はぜひ目指してみてください。

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